
dancyu秋号「じゃがいも殿堂レシピ」特集で、銀座「レストラン ラフィナージュ」の高良康之シェフに披露していただいた「華麗なるフライドポテト七変化」より、超王道の「ポム・フリット」をご紹介。付け合わせや一品料理としても、一番なじみのあるサイズ。じゃがいものカーブを切り落とし、直方体にしてから棒状にする、フランス料理としてのこのひと手間が、カリホクの絶妙な食感を生むのだ。

たから・やすゆき●ホテル勤務を経て渡仏。帰国後は名だたる店で副料理長、料理長を歴任し、「銀座レカン」総料理長を経て2018年に自身の店「レストラン ラフィナージュ」をオープン。古典を網羅する博識を土台にした、現代的な料理に定評がある。






| じゃがいも | 適量(メークイン*) |
|---|---|
| 揚げ油 | 適量(*) |
| 塩 | 適量(伯方の焼塩が望ましい) |
*品種は「メークイン」:フランス料理に使うじゃがいもの多くは、煮くずれしにくくしっとりなめらかなメークイン系。もちろんポム・フリットにも。
*ひまわり油や菜種油など、くせのないプレーンな油が最適。このレシピには白絞油を使用。
じゃがいもは皮をむき、天地の細い部分と横の膨らみを切り落として直方体に整え、幅1cmの棒状に切る。

5分ほど水にさらして余分なでんぷんを落とし、キッチンペーパーでしっかりと水気を取る。
深鍋二つに揚げ油を入れて火にかけ、それぞれ140℃と180℃にスタンバイ。②をまず140℃の鍋に入れる。いったん底に沈んで、少し浮いてくるくらいが目安。じゃがいもは一度に入れすぎず、油の表面積の6割程度が埋まる量にする。

じゃがいもの表面が固まって油の中で泳ぐようになったら、温度をキープしながらじっくりと揚げる。気泡がだんだん小さくなり、油の中のじゃがいもがしっかり見える状態になると、うっすらと色がつき始める。金串を刺してみて、スッと通るくらい火が通っていたらいったんザル付きバットに引き上げて2〜3分休ませ、余熱でゆっくりと余分な水分を出す。じゃがいもがくっついてしまうのでペーパーは敷かなくてよい。

④を180℃の油の鍋で二度揚げする。気泡が小さくなると少しずつ色がつき、トングで触るとカリッとした軽やかさが伝わってくる。火は通っているので引き上げるタイミングは色で判断。余熱でも色が深くなることを考慮し、ちょうどいいと思う2歩手前くらいの色づきでザルに上げる。

ザルを軽く上下に振って油をきったら、熱いうちに塩をふり、再度ザルを振って全体に塩をまとわせる。ペーパーを敷いたバットに広げ、さらに余分な油をきったら器に盛る。


揚げたてをかじればサクッと軽快な音が鳴り、熱々の湯気とともにじゃがいものほっくりとした甘さが顔を出す。このコントラストがたまらず、伸ばす手が止まらなくなる。さすがの王道。

※文中の高良さんのお名前の漢字「高」は、正しくは“はしごだか”です。ブラウザ上で正しく表示されない可能性があるために「高」と表示しています。
文:鹿野真砂美 撮影:宮濱祐美子