日曜は、ちらし寿司をつくる。
【すだちの風味が爽やか】香ばしく焼き上げた「焼き鳥と焼き椎茸のちらし寿司」は、旨味がジュワッと溢れるもてなし料理

【すだちの風味が爽やか】香ばしく焼き上げた「焼き鳥と焼き椎茸のちらし寿司」は、旨味がジュワッと溢れるもてなし料理

皮をパリッパリに焼き上げた鶏肉と、香り高い椎茸のグリルがのったご馳走ちらし寿司。休日のランチにパスタをつくるような手軽さで、ちらし寿司をもっと身近に、もっと楽しく味わおうというこの連載。第31回は「焼き鳥と焼き椎茸のちらし寿司」を、マイマイ先生こと料理家の真藤舞衣子さんに教わりました。

季節が深まるごとに味わいも増していく食材は多いけれど、椎茸もその一つ。秋に収穫される原木椎茸は“秋子”と呼ばれ、香りが高いのが特徴です。

「今回は香ばしくグリルした椎茸に、皮はパリッパリで中はしっとりジューシーに焼いた鶏肉を合わせたちらし寿司をつくってみましょう。味つけは塩のみ。すだちの爽やかな酸味が、椎茸の香りと鶏肉の旨味を引き立てます。グリルにちょっと手間がかかる分、寿司飯は市販の寿司酢を使ってお手軽にしてみました」(真藤さん)

「焼き鳥と焼き椎茸のちらし寿司」のつくり方

材料材料 (2人分)

鶏もも肉1枚
椎茸4個
すだち1個(薄めの半月切り)
炒り胡麻少々
塩適量
米油小さじ1
★ 寿司飯
・ 米1合
・ 昆布5g(乾燥)
・ 水180ml(米と同量が目安)
・ 寿司酢大さじ1.5(*)

*市販の調味済み寿司酢を使用。真藤さんは甘さ控えめの飯尾醸造「富士手巻き寿司酢」を使っている。

1寿司飯をつくる

水、昆布を入れて1時間ほど吸水させた米を炊く。

深めの大皿や大きめのボウルに炊き上がったご飯を移す。寿司酢をよく混ぜてご飯にまんべんなくかけ、団扇などで軽く扇ぎながらしゃもじで切るようにご飯をほぐしていく。粘りが出てしまうので、混ぜ返さないようにするのがポイント。湯気が落ち着いたら扇ぐのを止める。

*寿司飯についてさらに詳しい解説は、こちらをチェック

2椎茸を焼く

椎茸は軸をとって軽く塩をふり、200℃のオーブン、または中火の魚焼きグリルで6分ほど焼く(途中で一度裏返す)。少し冷ましてから、1cm厚程度にスライスする。

3鶏肉を焼く

鶏肉は身が縮まらないようにフォークなどで皮に数カ所穴を開け、軽く塩をふる。フライパンに油を引いたら皮目を下にのせて、中火で軽くターナー(フライ返し)で押さえながら皮がパリパリになるまで約7分ほど焼く。裏返してさらに4、5分ほど焼く(鶏肉の厚さによって調整する)。バットに移してしばらく休ませて、一口大に切る。

4皿に盛りつけて仕上げる

皿に寿司飯を広げ、鶏肉を満遍なく置いていく。隙間を埋めるように椎茸を詰めていき、すだちは全体のバランスをみながら立てるように添えていく。仕上げに炒り胡麻を指先でひねりながら散らす。

皿に盛りつけて仕上げる
盛り付け

見るからに旨そうな茶色い景色の中で、すだちの緑が鮮やか。鶏肉の皮はパリッ、サクッとした歯ざわりで、しっとりした食感の肉からはジュワッと汁が滲み出る。椎茸は噛むごとに豊かな香りと旨味が口の中に溢れて、その豊潤な風味にノックアウトされそうだ。シンプルな塩味だからこそ素材の味が際立つし、すだちの爽やかな酸味は鶏肉と椎茸の豊潤な味わいをさらに引き立てる。寿司飯の柔らかな甘味とコクも、具材との相性はバッチリだ。

「好みで黒七味をかけて食べても美味しいですよ!」(真藤さん)

酒を合わせるなら、ビールや芋焼酎ソーダ割りも合うし、純米酒の冷やをちびちび飲みながら食べるのもいい。冷めても美味しいので、このちらし寿司を弁当にして、よく晴れた休日の公園なんかで昼飲みするのも一興だ。

来客時のもてなし料理として出しても喜ばれる、旨味たっぷりの「鶏肉と椎茸のグリルのちらし寿司」。美味しそうな椎茸を野菜売り場で見つけたら、ぜひつくってみてください。

完成

教える人

真藤舞衣子 発酵研究・料理家

真藤舞衣子 発酵研究・料理家

東京生まれ。会社勤務を経て、京都の大徳寺塔頭(たっちゅう)にて1年間生活。フランスに料理留学後、発酵研究家、料理家の活動を開始。雑誌や書籍、料理教室、講演など多方面で活躍。近著に『サバの味噌煮は、ワインがすすむ』(小泉武夫氏と共著、日経BP)、『つくりおき発酵野菜のアレンジごはん』(主婦と生活社)がある。

文:宮内 健 写真:伊藤徹也

宮内 健

宮内 健 (編集者、ライター)

1971年、東京生まれ。音楽誌『bounce』『ramblin'』編集長を歴任し、フリーランスの音楽ライター、編集者として長らく活動している。2010年以降「食」や「酒」に関してもテリトリーを広げ、2018年から2024年まで『dancyu』編集部に在籍。数々の特集記事の企画編集や執筆を手掛けた。