
シェフがもし家で酒場を開いたら、どんなつまみを出すのだろう……。という妄想でスタートしたdancyuWEB連載「ようこそ!俺酒場」が、dancyu2026年夏号に登場。『田舎の大鵬』渡辺幸樹シェフに俺酒場メニューを5品考案していただきました。3品目は、旬のそら豆が一気に旨くなる油炸鮮蚕豆(ヨウジャーシエンツァンドウ)です。
“焼椒皮蛋”に続いて取り出したのは新鮮なそら豆。
「少ない油ですむなら、揚げ物もトライしやすいでしょ」と、一人用サイズの土鍋を火にかけた。ひたひた程度の油で、そら豆を薄皮ごと素揚げしていく。
薄皮の青い香りに香ばしさとコクが加わり、中はホクホク。味つけは塩だけでなく、焦がし醤油をからめたねぎも合わせるのが肝要。
カラメル的なふくよかさをまとった旨味の分厚さたるや。何気ないようで偉大なる中華のテクニックに感嘆しながら、ビールが無限に進む。
| そら豆 | 500g(正味240g) |
|---|---|
| 米油 | 80g |
| 長ねぎ | 15g(粗みじん) |
| 醤油 | 小さじ1/2 |
| 塩 | ひとつまみ |
そら豆はさやから出しておく。やや深さのある小鍋に米油を入れて強火にかけ、そら豆を半量ずつ入れて素揚げにする。外がこんがり色づき、皮が破れ始めたら引き上げる。

揚げ油をあけてから小さじ1を戻し入れ、再び強火にかけてねぎを入れて炒め、醤油を加えて焦がす。そら豆を戻し入れて混ぜ合わせ、塩を加えて味を調える。



1981年京都生まれ。父が開いた「大鵬」に2006年に入店し、親子で腕を振るう。四川や雲南を中心に中国にも足繁く通い、現地の技術を吸収。2021年「田舎の大鵬」をオープンした。

文:本庄 彩 撮影:エレファント・タカ